第13回 開発番号39【P-Process】3次元モデル(積層加工)

究極の小形射出成形機へのアプローチとして、前号では材料を紐状で供給する可塑化装置【3Dギア】を紹介した。ロボットの先端などに取り付けた全方位射出可能な可塑化装置だ。好きなところに好きな量だけ射出をする。例えばフレームに部品を取り付ける際、一般的にはパーツフィーダなどで送り込まれた部品を乗せ、同様に送り込まれたビスで固定をする。新工法ではビスの代わりに樹脂を射出し、2~3の部品を樹脂で固定をする。名づけて【ピンポイント成形法】だ。相手側にねじが切ってあれば、リサイクルなど分解の際に回して外すことも可能だ。

汎用樹脂(ペレット)に対応した重量8kgの小形射出ユニットは、押出し装置【3D DNA-Ex】(図1)と、装置そのものを別動力にて押し下げた分だけ計量射出する射出ユニット【3Dinjection】の 2機種を1997 年6月に開発した。射出方向は下方か横方向に限定されるが、超小形ではあるが紐状材料に限定される【3Dギア】に比べ、多少大型となるが汎用樹脂を使用できるメリットは大きい。だが、射出計量装置を付加した場合、充填圧力に勝る押付け圧力(型閉め力相当)が必要となる。

全文を読む