第14回 番外開発番号39-1 SHINKO マリオ(新工法:1軸3面加工)
1997 年7月【P-Process】3次元モデル製作法は、第13回で紹介した小形押出し機【3DDNA-Ex】をマシニングセンタ(MC)主軸側面に取り付け、3次元モデルの3次元データを1~4mm間隔(ノズル径により異なる)にスライスする。そのスライス面の軌跡をNC加工データによって抽出する物。樹脂を押し出しながらNCデータ操作を繰り返すことで相似形の母材ができる。補正をかけ、加工データを抽出することで3次元モデルの製作が可能だ。だが、この方法だと加工データは上部からの一方向からしか出せない。前回は刃物形状にて対応する手段を述べたが、あまりにも自由度が制限され、製品形状にも限界を感じた。
何とかしたいとの試みは新たな問題点を提議し、その提議を解決するたびに解決方法を考察する。問題は開発が一つで終わらないのが最大の難点。だが、考え続け、悩んで苦しんでいると必ず解決方法は見つかる。血の汗を流しながら(うそ)開発したのが新製品/開発番号39-1【SHINKO マリオ】(図1)と、新工法「片持ち1軸3面加工法」、「両持ち1軸4面加工法」の2つの方法だ。