第37回 開発番号50樹脂の温間順送鍛造法【順鍛モールド】

射出成形でのモノづくりを否定する気はさらさらないが、ペレットを高熱で溶かし、高速・高圧で金型に注入後、冷却媒体などを使用して冷えるまで待つ、人任せなこの工法を成形技術と言うならば、この一連の機械・金型の動作に技術(知恵)は本当に存在しているのか? 世界中で行われているこの工法はパワーゲームでしかないのかもしれない。

筆者は、何でもない日常を常に斜めに眺め、皆が見落とした「なぜ?」を故意に創造し、積極的にモノづくりを楽しんでいる。頭の中の引き出しは縦軸に5段、クロスする形で横軸にも5つの引き出し。多くは解決策も見つからず、再度避難させるため、引き出しの中はいつもいっぱいだ。時々思い出してはゆっくり咀嚼する。5分程度の咀嚼で見いだせない案件は再び引き出しにしまい込む。そんな出し入れを十数年間も繰り返しているとモノの本質が嫌でも見えてくる。時間をかけた分、本質の的は外していないと自負している。

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