第28回 開発番号62小型射出成形機【C,Mobile】(4)
1985 年のユニット金型【コマンドシステム】、世界最小ホットランナー【マイクロプローブ】、平面スクリュー/コニカルスクリュー【Desk&BeVeL】と小型成形機の開発に貢献した重要4要素のうち、すでに3要素の開発経緯などを紹介した。いずれも射出成形にかかわるオリジナル技術であるが、今回は射出成形機の小型・省エネ化に大きく貢献することとなった減速装置(高効率減速機)【セルクロイド】に関して記述する。この高効率減速機構は成形機の小型・省エネ化だけでなく、さまざまな産業の要素技術として今後、評価されるであろう技術の一つとして位置づけており、期待もしている。
過去に70を超える開発・提案をした。そのうち、直接的に金型・成形業界と関係のない開発が、金型搭載用マイコン【Euro Count】(連載第 19回、近々 HP公開)と5軸加工補助具【SHINKOマリオ】(連載第14回、HP公開済み)と今回の高効率減速機【セルクロイド】だ。セルクロイドのセルは社名のセルからとり、クロイドはサイクロイド系曲線からなることから名をとり、【セルクロイド減速機】と命名した。社名を製品名に冠したのはわずか2例目。